単なる気分転換と言う目的を超えて
オンラインのレッスンを始めて、4か月目に入りました。今のところ、得るものが多く、毎回やりがいのある個人講座になっている。そういう手ごたえがある。
もちろん、直接みんなで会っておしゃべりしながら進めるレッスンにとって代わるものではない。あの賑やかで自由で刺激いっぱいの集まりは特別なもので、フッカツの日が待たれる。・・・のだけれど、あれはあれ、これはこれ。今できる最善のことを試みていると、今まで見えていなかった発見がある。
思えば、絵を描くこと自体がそういうことで、オンラインにチャレンジしたように、とにかく一筆置いてみることからしか始まりません。迷いながら、悩みながら思い切って始めてみると、知らない間に夢中になって進んでいる自分に気づく。もしそうなっていなかったなら、それは今やるべき事じゃない。頭を切り替えて別のことをすればいい。その意味で、この試み、なかなかいい感じに描き始めることが出来ていると思うんです。
今までとまず違うのは、個人との対話です。みんなで集まる時には、どうしたってある妥協点が必要で、個人の思いや希望に心を砕くには、時間が短すぎる。
一方、オンラインの個人レッスンだと、とくに水彩は、ディスカッションしながら、それぞれの好みや大切にしていることがよく見えてくるので、アドバイスしやすい。模写を続けたい方、育てた植物や花を描きたい方、大切なコレクションを絵にされてゆく方、他のお稽古事とコラボレーションされる方、会話を通して発見する方向は様々です。
絵や作品は、好きなように描くのが一番。ずっとそう思って試行錯誤してきました。皆さんにも「こうであらねばならない」を取っ払い、のびのびとした創作を愉しんでほしい。好きなように描く。その難しさを乗り越えて。
先日、イギリスのガーデンデザイナー、Dan Pearson と言う方の言葉に触れて、忘れないようにメモをした。
単なる気分転換と言う目的を超えて
心身の健康を回復させる。
庭づくりを趣味として愉しまれる方に発せられたメッセージですが、絵を描く人にも、全く同じことが言えると思います。
子供の頃に家に生き物やペットがいることは、よいことだそうですね。自分の思うようにゆかないことがある。そのことを学ぶチャンスなのだそうです。
思うようにゆかないから面白い。困難なことは、人に何かを教えてくれる。人は困難さを探している。イラストレーターになりたての頃、あることがきっかけでそのことに気付きました。この話は、またいつか。