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8 Aug 2026

 


みうらさん

 猛暑の中、市の特定検診を受けてきました。会場には同世代の人たちや先輩方が多く、まずみんな、おそろいの検査服に着替えます。

 同じような見た目になることで、群れの一員気分。ああ、自分はこの地球の生きもの、霊長目ヒト科ヒト属なんだなあと実感する。手際のよい看護師さんやお医者さんの助けで、トントンと思いのほか短時間に終え、熱中症にならぬよう気を付けながら(寄り道しながら)、無事帰宅しました。

 少し前ラジオでアリとハチについて、別々の番組でしたが興味深い話を聴いた。なんと、働きアリは皆、高齢のメス(!)なのだそうです。炎天下の庭で巨大なセミの羽など必死の様相で運んでいる彼らが、みなお婆さんアリだと知り驚いた。それだけでなく、ハチもまた。ブンブンと蜜を集めているのは高齢の働きバチばかりなのだそう。高齢というか、寿命の近い個体だということ。うーむ。思わず腕を組み、眉間に新しいしわができちゃいそうです。

 先日、連用日記を読み返していたら、去年軽い熱中症になったと書いてあった。すっかり忘れていた自分にショック。それをレッスン中の雑談で話すと、そこからみうらじゅんさんの話で盛り上がり、みんなで大いに笑いました。ある雑誌のみうらさん記事を、音読してくれた生徒さんも。例の「老いるショック」についてです。

 「老いるショック」ネタには、同世代として共感がいっぱいあります。抗わず沈まず、「老い」を自ら「盛って」いかないと、とみうらさんは真逆な説を唱える。「若づくり」ならぬ「ふけづくり」はその一歩かもですね。盛ることで老いのエピソードをエンタメにまで高め、笑いながら風に吹かれて生きてゆこうよ・・・ということでしょうか(みうらさんはディランのファンだし)。

 その言葉は、老いてゆく自分を笑い飛ばして再び忘れる、とか、カラ元気でマウント取ってやれ、とかとはぜんぜん違います。押し付けがないし、あるイミ哲学的な深みさえ、うっすら感じる。


朝、雨のしずくドームに、逆さまの世界を見る。


 そんなわけで、最近は時々みうらさんの登場する動画配信に、ふわっと爆パワーをもらっているところです。国の無形漢方薬に指定してほしいくらいです。

2 May 2025



'HAPPY HORMONE'

 季節がめぐって春から初夏へ。今日はあいにくの雨模様だけど、GWの頃は毎年気持ちのいい日が続く。うちの小さな庭にも、宿根草たちがハロー、ハローと顔を出し、一年ぶりの再会が続いています。

 気のせいか、今年は花の付きや色が鮮やかなように思う。去年より寒暖の差が大きいからか。または年を経るごとに、この世界の美しさが身に迫ってくる。そのおかげなのだろうか。




 これは、4月18日にクラスの有志と一緒に出掛けた、東京文京区の小石川植物園です。作り込まれたガーデンとは違う。ロンドンに暮らしていた頃に時々歩いた「コモン」と呼ばれる広大な緑地に近い風景。都会のど真ん中に、大きな樹木や林に触れられるこんな場所があるなんて。やっぱり東京は歴史ある都なのだ。

 開けた所には親子連れや園児たちが。しかし混みあう感じはない。奥に入った明るい林にも適度に人が散歩している。コモンよりずっと安心してスケッチが出来る。

 メンバーの多くは、外で絵を描くなんて小学生時代のスケッチ大会以来と。外で食べるご飯が美味しいのと同じに、外で描くのも「美味しい」に近い、独特な感覚を呼び起こす。発見がいっぱいありました。

 お日さまの光というものが関係しているのではないかと思う。セロトニン serotonin は、心の安定や睡眠の質を上げる「幸せホルモン」、英語で 'happy hormone' 'feel-good hormone' とも呼ばれる大切な神経伝達物質。調べるとその効果がたくさん出て来る。

 神経伝達物質の中には、喜びや意欲をもたらすが過剰になると問題もある「ドーパミン」と、集中や積極性をもたらしストレスに打ち勝つのを助けるけれど、やはり過ぎると攻撃性やパニックを引き起こす「ノルアドレナリン」があり、この二つのバランスを「まあ、まあ」となだめ保つ重要な神経伝達物質が、この「セロトニン」なのだという。

 セロトニンの分泌を促すためには、日光浴30分が効果的との事。限界値があるから、30分ほどでいいのだそうです。これから夏に向かうと熱中症や日焼けも気になってくる。早朝の時間を大事にしたい。雨や曇りの日にも、直接空からの光を浴びるのは有効らしいです。




 ここは、好きでよく行く場所、愛鷹自然公園。園内にある宿泊施設 「inn the park」のショップで、先日このお日さまのような、お月さまのような、お皿を求めました。




 セロトニン・プレートと呼ぼうかな。コラージュを愉しむように、料理や小さな器をのせて遊んでいます。猪熊弦一郎さんが、昔テレビの取材に応えていたのをよく憶えている。ハワイの別荘で檀ふみさんに「焼き飯を作りましょうか」と、手早く調理。よそったお皿にミニトマトをバランスよく飾り、「絵を描くのと同じ」と仰っていた。

 それ以来、私もいつもそう思ってよそうようになった。はたから見たら、ヤヤコシイヤツかも。でも愉しいし、ご飯が一層美味しくなる。

 「コラージュ向き」のフラットなお皿は重宝。このお日さま皿はホックニーっぽくて、今の気分に願ったり叶ったり!




 最近、鉛筆のドローイングが面白い。絵を描く行為もまた、セロトニン効果に似たものがあるかもしれない。他にも、楽器を奏でる、歌を歌う、踊る、スマートフォンで写真を撮ることだって、芸術は皆、心の平和をもたらす大切な活動だと思う。




 世界には戦争や紛争、災害の爪痕に辛い日々を堪えている人たちが大勢いる。彼の地にも季節のサインが、人々の喉を潤す、たとえ一滴の水のようにでも届いているだろうか。平和な日常の有難さを思う時、それを幸いと喜ぶ自分がいるのと同時に、思いを馳せる荒々しい景色というものがある。心はいつもうつろうが、それが生きるということだと思う。 


 セロトニン、セロトニン。今日も補給して、一日を大事に過ごせたらと思います。

26 Mar 2025



これで安心

 眠れなくて困るということは、滅多にない。たとえ就寝前にコーヒーを飲んでも、コトン。瞬く間に眠りに落ちる自信があった。余程の心配事がない限り、ここまでそんな具合に生きてきました。

 ところが先日、夜中の2時半ごろ目が覚めて、そこからまったく眠れなくなってしまった。同年代の友人たちも口をそろえて言うのは、最近夜中に必ず一度目が覚めてしまう、という傾向。でもすぐに二度寝が出来るのよね、と。自分もそうであったのに。

 30分ほど本を読んでみる。睡魔は戻らなかった。翌日は予定が一杯で、車の運転もしなくちゃならないから「寝なくちゃ、寝なくちゃ」。焦れば焦るほど眠れない。昼間遭遇した、小石川植物園の樹齢300年の巨木、大クスノキのパワーにヤラレた・・・のかもしれない。

 かすかに残っていたパチョリというエッセンシャルオイルの小瓶を枕の上で振って振って、微かな香りを吸い込んでやっと眠れました。やはり効くのだと確信する。

 パチョリはインド原産のシソ科ハーブです。他の精油とはかなり違う、土臭い重たい香りで、初めての人は最初抵抗があるかもしれない。でも慣れるとなんとも不思議な魅力で、この香りさえクンクンすれば気持ちが平静になり、少しずつ重力に素直になって、気付けば夢の世界なのです。少なくとも私は。

 精油は濃厚なものなので、誰にでもおすすめはできません。体調にもよるし、妊婦にはとくに注意が必要ですね。原液よりは、薄めてスプレーボトルに入れるべし、とずっと思いながら、ここ最近は必要無かったので後回しになっていたけれど、今回のことがきっかけで、やはり調達してみました。

 Covent Garden の NEAL'S YARD は、30年前、ロンドン時代の懐かしいお店。そこの基礎化粧品なら安心だろうと、一揃い求めて使っていました。エッセンシャルオイルも、入浴剤の代わりにしたり、ポプリに使ったり。空気の乾いたイギリスでは匂いに敏感で、どの家にお邪魔してもいい香りがしたのを憶えている。

 ネットショップでバチョリの精油を取り寄せている間に、薬局で無水エタノールと精製水を準備した。スプレーボトルも用意。作り方を検索し、分量を量って、あっという間にルームスプレーができました。買い置いてあったラヴェンダーでもひと瓶作った。

 ラヴェンダーはスタジオに。エアフレッシュナーとして仕事の気分転換に使おう。パチョリは寝室に。枕にシュッシュとする。重厚な香りがマイルドになって、丁度いい。

 NEAL'S YARD には、程よく調合された就寝用のアロマスプレーもあり愛用しています。寝る前読書の時間が、まるで夜のハーブガーデンにいるよう。平和な香りに包まれ、一日を穏やかに終えることが出来る。'Goodnight Pillow Mist' という小瓶です。