5 Oct 2018




我らが 'Ladies' の作品展

 今年は春に沼津のお教室展が三島であり、この秋には銀座で東京の生徒さんの展覧会です。今まで一年半に一度のペースで行なってきて、今回が東京は第6回。もう6回もやったのか、とか、あっという間だった、などとは思わない。思い返しても一回一回に、ぎっしり中身がありました。お客さまの反応から感じる手ごたえも、年々大きくなってきました。

 新しく入った方も、以前からなさっている方によい影響を受け、搬入日に向けて制作に集中されています。

 作品を作るとは、自分自身を知ること。ちっともノラナイ自分、ああ、また失敗の自分、それでも作品に向かってゆくうち、あ、これがいい!・・・と思える瞬間は、ダメダメな自分にくたびれた頃かもしれません。人に好まれたいという肩の力みたいなものが、ストンと抜ける時が来る。ただただよろこびの回転で、創れるときが来る。

 仕事や日常の些事のなか、グループ展に出品し人様にお見せするもの、しかもオリジナルの作品を作るとは、大変な事だと思います。それでも自分ひとりだけで満足するのとはぜんぜん違う面白さがある。

 展覧会は夢の「目標」。だけど展覧会は締め切りのある苦しい「制約」。でも同時に「解放」でもある。作品作りは未知の自分に出合うチャンス。自分のことを何も知らないお客さまと、作品でつながる面白さ。そして気付くと、あんなに頑張った作品は、次第に小さな自分を離れてゆく。

 よくお客さまから「生徒さんは先生と同じ作品を作るのではないんですね」と驚かれます。クラスのメンバーには様々な方がおられ、どなたも今までなさってきた経験や日々の感動をいっぱい、身の内に湛えていらっしゃる。他の人にはできない、その人にしか作れないものがある。それは何かというと、自分がよく知っているもの、馴染んでいるもの、または単純に大好きなもの、ではないかと思うのです。

 そんな作品作りをお手伝いしながら、その方の未知の感受性を一緒に経験できる瞬間は、かけがえのない喜びです。教室にギャラリーに、おひとりおひとりの作品が、モザイクのかけらのようにキラキラ存在すること。それが私の好む、グループの在り方。

 exhibit のページに、詳細をUPしました。どうかぜひ時間を作って、我らが 'Ladies' の作品たちを、観にいらしてください。