10 Oct 2016



私のビートルズ

 一年に何度か、外気にロンドンやイギリスを思うときがあります。今朝はまさに! 長袖のシャツの襟もとや袖口からひんやりした秋の気配が感じられる。足元にはいつの間にか色とりどりの落ち葉が、モザイクのように散っていました。

 ビートルズがこんなに好きなのに、私はリバプールに行ったことがない。アビーロードも、友人夫婦が来た時に案内したきりで、写真も撮らずじまい。

 でも暮らしていた毎日が、ビートルズのいたロンドンでした。街角を見てはペニー・レーンを思う。書店から本を抱えて出てくる人は、もしかしたらペーパーバック・ライターの卵かもしれない。赤いダブルデッカーバスの2階に上がるとア・デイ・イン・ザ・ライフの一節を思い出すし、高い税金に苦しんだときはタックスマンが口をつく。雨が降ればレイン、晴れればグッド・デイ・サンシャイン。ストロベリー・ヒルという駅の名前にドキドキした。ビートルズの音楽に出合わなかったら、私はイギリスへ行っただろうか。

 先日友人と観た映画は、ビートルズの初期のライブ映像をまとめた作品で、私の世代には懐かしの映画「アメリカン・グラフィティ」に出ていたロン・ハワードが監督。ビートルズへの思いが実にきめ細かく、しかもすっきりと表現されていて、予期した以上にいい映画でした。

 古い映像と音源を今の技術で磨き上げ、貴重なライブを「体験」できるようにしてくれたのには、興奮した。下積みからデビュー、世界中にあらゆる変化をもたらし、人気の怒涛の中にあってもなお優しさと強さを失わなかった彼らの「力」を再確認する。桐島かれんさんが「ウルウルした」とINSTAGRAMに書かれていたけれど、私も同じく熱いものがこみあげました。自分のビートルズへの愛は MAX と思っていたのに、今までよりもっもっと好きになった。

 ビートルズを知って半世紀近くが経つ。こんな贈り物をまだもらえるなんて! ありがとう、ビートルズ♪

P.S. 昨日、10月9日はジョンの76回目の誕生日。Happy Birthday, John !