11 Jul 2020




オンライン・レッスン

 また長いこと書くことが出来ずにいました。

 この間、皆さまにも様々なことがあったでしょう。私もです。あったというか、現在進行形。各種試練が続きますけれど、基本、家にいるのが大好きなので、外出できない苦しみはほとんどなく暮らしています。

 前回の投稿では、まだオンラインレッスンを始めていませんでした。その後、ストレージの足りないタブレットを新調し、LINE と Zoom で、リモートレッスンをスタート。続けています。郵便の通信講座を希望される生徒さんも僅かにいらっしゃいますが、ほとんどはスマホやタブレット、PCでオンライン。予期した以上に成果が表れて、すっかり気を好くしています。

 まず、私の手元をクローズアップでご覧いただける事。教室ではどんなに近づいたとしても、一定の距離がある。オンラインではカメラをぐっと近づけてご覧いただけます。好評です。

 今日も、ある技法を丁寧にお教えしたら、ソク、仕上がりが変わった様子を生徒さんが伝えてくれました。デモンストレーションを見てレッスンを終えた直後、すぐに絵を描くといい感じに描ける。そんなお言葉も頂き、益々木に登ってしまいます。

 それから私の小さな仕事部屋にある、いろんな素材や資料を速攻ご覧頂けます。「玉手箱みたいにいろんなものが出てきますね」。教室では充分にお伝え出来ずにフラストレーションを感じていたことが、一気に解消です。

 一方、クラスメートに会いたい、おしゃべりしたい、お互いの作品から刺激を欲しい。メンバーの気持ちも切実にわかるし、もちろん私も皆さんに会いたい。この14年間通い続けた明日館のことを思えば、涙が出そうにもなる。

 誰にもこの先のことは分かりません。分かることは、自分は絵を描いたり物を作ることが昔から好きで、これからも好きだろうし、ずっと続けてゆくんだということです。

 もともと、今ここにあるものでやりくりすることに幸福を見出し、物欲があまりない。矢野顕子さんの歌にもそんな歌詞がありました。ここにあるものを材料に、ここにないものが欲しい。

 それからだいぶ前に読んだ、桐谷エリザベスさんのエッセイ。物を買うより、形のない何かを買うことが大切になってくるという考え方。たとえば、何かを学ぶことに形はない。目に見えるものではない。でも学んだことは、その人の一部になって生き続ける。

 何十年も前に知って歌っていた歌と、20年近く前に読んだエッセイです。両方ともずっと心に引っ掛かっていて、今、その通りだと、この地球の変動を思うにつけ、強く感じています。

 考えることは山積です。ひとつづつ実行し、わかるところから変えてゆかないと。そう思います。

 皆さまも、どうかお元気で!