青木和子さんの新刊
3月、青木和子さんから新刊『庭の野菜図鑑』を頂戴しました。今度は野菜がテーマと伺っていたので、花より野菜、果物より野菜、の私としては、とても愉しみにしていたご本です。
以前あの美しい白いアトリエにおじゃました時、たしかこの本の「お姉さん」と言っていい『庭の花図鑑』の制作中でいらして、テーブルの上に大きな植物図鑑が置かれていたのが思い出されます。
前作同様、繊細な色彩と博物画の香り漂う構図、丁寧に捉えられたディテイルの愛らしさ、上品なユーモア、対象を目にした作家の感動を、画集のように見入ってしまいます。存在自体が「細部」ともいえるスプラウトのページなんか、もう、もう・・・。
前作に続き、名脇役の昆虫や小鳥たちも登場。特に、去年イモムシ「イモ子」を育てた身として、アゲハの幼虫をパセリの隣に見つけた時は、特別うれしかった。
「この本の始まりもスケッチでした。絵を描くことはとても大事」
添えられたお便りの中、青木さんからのありがたい言葉です。
刺繍をなさる方にはもちろん、そうでない方にも、ぜひ手に取ってご覧いただきたい一冊です。