30 Sept 2024

 


HIC & HAC

 今日で9月もおしまい。先週急いで案内状をお送りしました。明日から切手代が値上がりしますから、少々慌てました。直筆でご挨拶も書けずにハガキだけが届くと思います。お受け取りの皆さま、どうか失礼をお許しください。

 お届けできなかった皆さまも、よろしければぜひ足をお運びくださいませ。お待ちしています。詳しくは exhibit のページをご覧ください。

 縁あって、国の重要文化財、自由学園明日館でお教室を開くことが出来たこと、あらためてなんて幸運だったことかと感謝の思いでいっぱいになります。最初は2006年のことでした。それまで関連する婦人之友社さんのお仕事をたびたびさせて頂き、編集者さんから明日館の素敵なことは聞いていました。担当者との面談を経てお許しいただき、はじめは単発でのレッスン。間もなく月に一度コラージュクラスをさせて頂くようになり、そのうち生徒さんたちからご希望を頂いて水彩クラスを2つ。毎月3回もあののどかな校舎に通っていたのです。コロナ禍が起こるまでは。

 今はZoomクラスが中心になっていて、教室での対面レッスンは年に数回。それでもこの貴重なご縁が途切れずに、スタッフの皆さんにも本当によくして頂き、明日館への思いはまさに故郷を想う気持ちです。

 さて、グループ展搬入日まで、秒読みとなってきました。参加メンバーみんな、頑張って下さって、素晴らしい作品が生まれています。こういうとき、謙虚にケンソンしたほうがいいのかな。いや、できません!いいものはいい!ですもの。

 販売を中心に据えた、クラスとしては初めての企画展です。グッズや作品は、お求めくださったお客さまがその日にお持ち帰りいただけるものがほとんどですので、もし可能ならお早めに!



 案内状のこのお家、お気づきの方がいらっしゃるか・・・。仲間への思いを込めて、「HAC」のアルファベットをコラージュしました。

 なお、会期中23日の絵日記ワークショップについては、明日にも lesson ページとinstagram にサンプル作品と共にアップします。残席僅かではありますが、コラージュ日記にご興味のある方、よろしければぜひご参加ください。

26 Sept 2024

 


ちいさな工夫

 こんな箱を作って、10月のレッスンとワークショップの準備をしています。コラージュに使う紙切れをカットして、色別に平たい箱に収めて机の上に置いておけば、気が向いた時にパッと取り掛かれるでしょう? だからこれは私のコラージュパレット。来月のレッスンとワークショップで提案します。

 気分を「そっち」に持ってゆく工夫は、いつもしています。どうしたらごく「自然に」描いたり物を作ったりする事ができるか。ヘンな力が加わらずに。
 



 赤いボタンはイギリスの友人Gillさんから以前いただいたもの。グリーンはGUのカーディガンのボタン、ブルーはアメリカで幼少期を過ごしたSさんの子ども時代のお洋服に付いていたボタン(どんなに可愛いお洋服だったことでしょう!)、黄色はポートベローでヴィンテージボタン一袋を買った時に混ざっていたもの、透明の飾りボタンはロンドンのCaryから、最後の黒い花の貝ボタンは浅草橋のボタン問屋でスカウト。すべてに小さな思い出があります。




 このカードは去年レッスンで作ったもので、高村智恵子の切り絵へのオマージュです。

 水彩の絵日記が愉しく、そうだ!コラージュで日常を貼ってゆくのもいいなと考えました。

 そんなわけで10月からのレッスンは、絵日記がテーマ。10月のグループ展では、instagramに更新している水彩植物日記の現物をご覧に入れたいです。

 また会期中の23日には、明日館のお教室で、絵日記ワークショップもする予定です。愉しみです♪

9 Sept 2024

 


本への尊敬

 物心ついた頃から、本を読むのが好きでした。字が読めるようになった5歳か6歳の頃から、その年にしては少し難しい本を父が与えてくれたこと。今も感謝しています。若い頃はずっと読書ノートをつけていて、そのボロボロの大学ノートには、今もよく助けてもらう。

 今年は気象状況が特別激しく、気持ちのざわつくことが多いので、こういう時どうしたらいいだろう。不安なTVニュースは視聴率が上がるそうだから、観すぎるとザワザワが増すばかり。

 amazon Prime の映画もいいし、NHK オンデマンドで美しいドキュメンタリーを観るのも心洗われる。でもそうだ、毎日の読書が一番いい! そう気付きました。

 本を読むって、心の内のお掃除みたい。窓を開けてチリやホコリを外へ掃き出し、乱雑に散らかった部屋を、棚に戻すべきものは戻し、要らないものはゴミ袋に詰める。古今東西の偉大な知恵人たちの声が、耳元に聴こえ胸にしみ入ってくると、自分にとって何が大切なことなのか、何をしようとしていたのか、どこへ行こうとしているのか、気付くことができる。

 オルダス・ハクスレーの小説、『島』に出てくる鳥のさえずりは「キヅキナサイ」「イマココデ」だった。今ここで、すっかり忘却していた大切なことや、思いもよらない全く新しい考え方を、本は気付かせてくれる。本にはそんな目に見えない不思議な力があるのだと、いまさらのように感じ入っている最近です。

 昨年の末に観たヴィム・ヴェンダースの映画 'Perfect Days' の主人公、平山の読書も印象的だった。一時に一冊と決めている。古本屋で文庫本を、一時に一冊買う。そして寝る前のひととき、その一冊を大切に読む。役所広司さんのあの、読書をいつくしむ姿が浮かぶと、頭上に静かな星空の広がる思いがする。

 Hiro's Art Class の課題で、今月は書帙を縫います。古風な言葉。「しょちつ」と読みます。節子・クロソフスカ・ド・ローラさん(私がスラスラとこの長い名前を口にすると皆さん驚かれるので、ちょっと得意)の本で知った、本を入れる布袋のこと。ずっと気になっていて、ずっと欲しかった。水彩クラスのメンバー、Tさんは縫い物名人なので、お知恵を借りました。

 実際サンプルを縫って使ってみて、思い違いに気付くことになる。節子さんとバルテュスのように、お部屋が何十何百もあるお城のようなお邸に住んでいるわけではないのだから、はじめは外出時にバッグの中で、本を傷めないために便利だろうと思うくらいだった。それがちょっと違ったんです。この狭いちっちゃな家の中でも、読みかけの本を入れて持ち運んでいる自分に気付いたとき、本への尊敬というものが形になったもの。それが書帙なのだとわかったんです。

 『クレーの日記』も若き日の愛読書だった。ある日パウル・クレーの絵のような、ゴブラン織りのこの布を「発見」。メンバーの人数分調達できたのも幸運でした。





 今日のお昼はコロッケパン。スーパーで三島コロッケを見たら、どう~しても食べたくなって作りました。美味しかった!

8 Sept 2024

 



グループ展開催のお知らせ

 またまたひどく空いてしまいましたー。困った自分です。

 その間に季節は春から夏から夏から夏へ。そして秋・・・とはまだ言えず、昼間は変わらぬ猛暑が続いていますね。皆さま、体調はいかがですか? 私はビタミンCとBにすがって、なんとか踏ん張っております。

 暑さは10月初旬まで続くそうで、となるとやっと本当の秋らしくなる頃でしょうか。10月の16日から27日に、東京池袋の「自由学園明日館」敷地内にある、JMショップギャラリーにて、お教室、HIC と HAC の展示会を催します。参加メンバーみんな、現在出品作制作の大詰め中です。

 今回あえて「展示会」と紹介させて頂くのは、販売をするからです。今まで8回、銀座ACギャラリーさんで、作品の発表会としての展覧会を開いてきました。カード類の販売等はしていましたが、多くの作品は非売品。しかし今回は違います。ほとんどを販売作品としてご覧頂くのです。冒険です。

 水彩画、額装コラージュのほかに、HAC(アートクラス)の課題からインスピレーションを得てメンバーが制作した、ファブリックグッズ、ステイショナリー、ブローチなどのギフトグッズをお披露目。講師自ら言っちゃいますが、どれも手に取る価値あり。素敵です!

 私のクラスには様々なセンスや素養をお持ちの方、プロフェッショナルなお仕事をされてきた方がおいでで、Zoomレッスンになってからは特に、それぞれのキラキラした個性がまっすぐこちらに伝わってきて、これは何かできるゾ!と思いました。

 タイトルの 'HOMEWORK' は、イギリス時代から帰国後もずっとお世話になった雑誌 'UK Country Living’ にその頃あった連載ページのタイトルから頂きました。毎号シンプルで、しかも愛すべき様々なハンドクラフトが紹介されるページでした。1種類のクラフトではなくて、素材も手法も何でもアリ。いつも愉しみでなりませんでした。

 日本ではあまり見ないけれど、イギリスではそういう作家というか提案者がいて、人気でした。当時活躍していて覚えているのは、かつてあのポール・マッカートニーのガールフレンドだった、女優のジェーン・アッシャーです。女優業の傍らケーキ作家でもあり、クラフト作家でもある。クリスマスが近づけば様々なクリスマスグッズのバリエーションを提案、つくり方をTVで披露します。ちょっとした工夫にセンスがあって、心豊かになるハンドクラフト。自由でいいなあ!と思いました。

 そういうことを自分もやりたい、と強く思ったわけではないけれど、気付いたらHACのクラスでは、そういう課題を毎月毎月、もう18年も重ねているのでした。

 私のアートクラスの生徒さんたちはご友人から「何を習っているの?」と訊かれたとき、「何と答えてよいかわからないんです」。笑いながらそう仰います。ワカル、ワカル。ソウデショウ、ソウデショウ。

 というわけで、何が飛び出すかわからない、玉手箱のような 'HOMEWORK'展。ぜひ遊びにいらしてください。詳しくは 'exhibit'のページに更新しました。会場でお会いできますのを、愉しみにしています♪


<追記>

 ※在廊日と時間は変更の可能性があります。日程が近づきましたら、再度ご確認をお願いします。

 ※ショップだけでしたら、入場料は不要なのですが、せっかくなので歴史ある館内を見学できる日にお越しいただくのがおススメです。ウェブサイトをチェックするか、明日館にお電話で問い合わせを。10月19日(日)の月に一度の特別な公開デー以外にも、見学可能な日はあるそうです。

 ※10月23日(水)の午後、明日館小教室にて絵日記制作のワークショップを開催します。詳細は追って lesson ページにお知らせいたしますので、少々お待ちください。