19 Mar 2020




個展のお知らせ

世界がこんな風になってしまうなんて、今まで思ったことはなかった。若い頃、SF小説が好きだったけれど、SFはSF。架空の世界だと・・・。

特に好きだったのは、カート・ヴォネガット・ジュニアと、フィリップ・K・ディックという、今思えば両極端な作家ふたり。このコロナウィルスの影響の中、思い出したのもこの二人の言葉だった。

ヴォネガットが、これを主人公に語らせたのは、たしか小説『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』でだったと思う。短い言葉です。誰でも暗記できる。それは、


「愛より親切を」


なんというシンプルなメッセージ。「愛」と言われると重くなっちゃう人もいる。方向を誤る人もいるかもしれない。でも「親切」なら誰にだってできる。コロナが自分も含め、人心をどこかでマヒさせるようなことがあったなら、この短いマントラを唱えるといいんじゃないか。「愛より親切を」。

映画「ブレードランナー」の原作者として知られるディックの方は、もうちょっとエッジが鋭い。インスタグラムにアップした画像をここにも上げさせてください。






このような難しい時期に、個展を開きます。初めての写真展です。

プロのカメラマンに撮って頂いた雑誌の仕事をはじめ、ここ数年の間に撮りためた、日常、好きなブロカント、花、イギリスで撮ってきた写真など、自分が壁に飾りたいと思える、一緒にいたいと思える写真を選びました。

写真は若い頃から大好きだった。アッジェ、アーバス、ブレッソン、アンセル・アダムス、星野道夫、テーマにこだわらずに、好きな写真家がいる。写真を撮ることは、私にとって絵を描くことと同じように、バランスを保つ手段であり表現なのだと、インスタグラムを始めて感じるようになった。

にしても、写真展とは我ながら大胆。でもやりたいことは、やりたいのです。こうなるには、きっと何か理由があるのでしょう。

詳しくは、exhibit のページをご覧ください。AC, Gallery オーナーの赤瀬さんから、Web Gallery のご提案も頂いた。お運びいただけない方にも、ぜひご覧頂きたいです。よろしくお願いします。